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□状態：NGC-PF61 CAMEO（AU）

まだドイツがいくつかの侯国に分かれていた頃、プロイセンで1913年に発行された20マルクのプルーフ金貨です。肖像ヴィルヘルム2世の20マルクは1888年から1913年まで発行された「首より上の肖像版(KM-521)」と、1913年から1915年にかけ発行された本銘柄「（KM-537）軍服版」があります。両者の稀少性には特段の差はありませんがプルーフ貨は希少です。
 
NGC社の鑑定数をみても、例えば本貨1913年プルーフ貨は15枚しか鑑定されていませんが、通常貨のほうは249枚も鑑定されています。カタログ価格もずいぶんと差があって、例えば1913年の通常貨はMS63で420ドルですが、プルーフ貨のほうはPF63が1500ドルとなっています（クラウス社）。
 
さてこのコインですが、状態はPF61ですから準未使用クラスといってよいでしょう。2番目から4番目の写真のように、光の当たり具合によって肖像面のフィールド部分に僅かなヘアラインが見えますが、一方でウラ面は写真のようにヘアラインはほとんど見られません。NGC社の鑑定ではPF61 CAMEOとなっていますが、これはプルーフ貨の中でも特に曇りがなく輝きの美しいコインに与えられる評価です。その上にULTRA CAMEOがありますが、本貨はそこまで高くは評価されていません。
 
それでも上記のようにプルーフ貨は希少品で、NGC社の鑑定数をみても1913年銘は15枚のみです。内訳はPFが3枚、PR CAMEOが7枚、PF ULTRA CAMEOが5枚です、同年の通常貨は上記のように249枚も鑑定されていますので、随分と希少性に差があることがわかります。なお本貨PF CAMEO、7枚の内訳は65から62までが一枚ずつ、本貨PF61が2枚、最後はPF58が1枚です。