状態：NGC‐MS65＋（UNC＋／未流通＋）
現ドイツ、ザクセンで1586年に発行された1ターレル銀貨（Dav‐9806)です。肖像は当時のアルベルティン家の領主クリスティアン1世（在位1560〜1591年）で、おもて面のフチの部分12時から4時のあたりにクリスティアン（CHRISTIAN）の刻印がきれいに打たれています。またご覧のようにクリスティアンの背景にはこのコインが造られた年号、1586の数字が打たれています。ターレルは今のドイツやオーストリアなどで1500年代から発行されるようになり、本貨はターレルの中では最初期のもので「古ターレル」と呼んでもいいでしょう。
1500年代のターレルはもともとさほど多く残っているわけではありませんし、あったとしても状態が悪いものが大半です。もちろん鑑定会社のケースに入って数字がつくものもありますが、このコインのようにMS(ミントステート：未使用状態)の評価がつくものは稀です。以下はNGC社による本銘柄（Dav‐9806)1586年銘の鑑定内訳です。
MS65＋：1枚 ←ココです（単独最高鑑定）
MS63：1枚
AU58：1枚
AU55：2枚
XF45：3枚
VF35：2枚
数字なしDetail鑑定：3枚
さらに以下は1500年台にドイツで発行されたターレル全体のNGC鑑定内訳ですが、本貨MS65＋は全銘柄（全年銘）1471枚なかでも上位3枚に入る準最高鑑定です、NGC社の鑑定内訳は以下をご参照ください。
MS65＋★：1枚
MS65＋：2枚 ←ココです（準最高鑑定）
MS65：4枚
MS64：11枚
MS63：37枚
MS62：48枚
MS61：43枚
MS60：10枚
AU58：97枚
AU55：119枚
AU53：87枚
AU50：81枚
XF45：164枚
XF40：110枚
VF35以下：657枚（461枚の数字なしDetail評価を含む）
1500年代の初期ターレル全体でも、これほどの高状態を見つけるのはむずかしいと思います。
さてこのコインについてです。
オモテは覧のように、文字・肖像ともはっきりと強く打たれており、摩耗の痕跡はほとんど見られません。周辺部分はわずかにブルーとオレンジ系のトーンが乗っています（4番目の写真でご確認ください）。ウラはびっしりと紋章と文字が描かれており、トーンが乗りにくいデザインですが、それでも注意深くみると、フィールド部分にきれいなシャンパン系のトーンがうっすら乗っています。この時代のターレルは特にウラの打ちが甘いものが多いですが、本貨は均一の圧で打たれており、紋章や文字がはっきりしています。
最近ターレルの相場は徐々に上がってきてはいますが、まだまだ評価不足ではないかと考えております。特にこのコインのように状態の良い古ターレルは滅多に市場に出てきません。もっと高く評価されてよいのではないでしょうか。
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■サイズ：直径42ミリ、重さ約28グラム
■本貨は、アメリカの大手鑑定会社であるNGC社の鑑定ずみケースに入っております。真贋は同社によって保証されておりますのでご安心の上お買い求めください。
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