状態:NGC-AU Details/Toolef(準未流通)
このコインはアンナン(現在のヴェトナム)の明命帝(在位1820-1841年)時代に造られた大型の銀貨です。
アンナンはフランスの植民地になっていたこともあり、アジアとしては珍しく1800年代初頭から西洋基準の大型銀貨を造っていました。但し、このコインは庶民が一般に使用したものではなく、贈呈などの用途でごく僅かに造られたものです。しかも第二次世界大戦終結以降、フランスが撤退する折にその大半が持ち出されたうえ溶解されたと考えられ、このコインは現在ほとんど残っておりません。
わずかに残されたコインも大半は首からかけるため上下に穴があいています。穴あけを免れたとしても多くは磨きや洗浄痕があって、鑑定会社のケースにおさまり且つ数字が付くものはとても希少です。
従ってNGCにせよPCGSにせよ、アンナンのコインの多くは数字なしのDetail鑑定になりますが、Detail鑑定をすべて一括りでみることはできません。店主は過去多くのアンナンを見てきましたが、同じDetail評価であっても状態は一枚一枚異なります。本貨のようにほんの僅かな欠点の場合もありますし、ピカピカに磨かれている個体や、強く洗浄されたものなど多くの手が加わった個体もあります。コイン収集を始めたばかりのころは、この差が理解できず、Detail鑑定なら何でも一緒だと思っていましたが、目が肥えるにしたがってDetail鑑定でも随分と市場の評価に差があることがわかってきました。
なおNGC社は本銘柄(Schr-188)を12枚鑑定していますが、内訳は以下の通りです。
MS63:2枚
AU58:1枚
AU55:1枚
AU53:2枚
AU50:3枚
AU Details:3枚 ←ココです
ご覧のように12枚しかなくこの銘柄の希少性がわかります。本貨は数字なしのDetail鑑定ではありますが、この銘柄に関しては「ある」というだけで希少です。
さてこのコインについてです。
オモテは中央に太陽が描かれており、その左右には「龍文」の文字があります。コインの周辺部は花びらが描かれており、太陽を取り巻いて飛ぶ龍がデザインされています。花弁と太陽、龍のバランスが素晴らしく、アンナンにしては珍しくデザイン性に富んだ銘柄です。ウラは周囲を取り巻く花びらの中央に、当時の王様の名前をとった「明命通宝」の文字があります。ウラ/オモテとも銀そのものの輝きが残っており、全体的に落ち着いた色合いです。
NGC社の鑑定はAU Details/Tooledです、Tooledは「加工痕あり」という意味です。加工痕はオモテ面の「命」という文字に隣接して左側、あと同じく「命」と「通」の間のフィールド部分についた細かいの筋状の線をさしています。この時代のアンナンには、極印側を磨くことによってできるこのようなスレ状の線はよくみられます。なおこの「線状痕」は軽微で注意深く見ないとわからない程度のものです(9、10番目の拡大写真でご確認ください)。その点を除くと素晴らしい状態で、とくにオモテ(龍文が描かれた面)はほとんど欠点が見られず打刻もシャープです。
アンナンはアジアでは珍しく、すでに1800年代の初頭からこのような世界基準の大型銀貨が発行されました。近年の経済成長にともなって、1800年代終盤から1900年代前半に造られたアジア諸国のコインに見直し買いが入りつつありますが、本貨もアジア最初期の大型銀貨で希少性が高く、これから折に触れ注目を集めるのではないでしょうか。ご参考までに、たとえば1900年代初頭に発行された中国コインの中には、数万枚という単位で鑑定されている銘柄がありますし、1800年代後半に日本で発行された円銀も、全年銘合わせると1万枚以上が鑑定されています。それらと比べるとこの銘柄の残存数の少なさがわかります。
この時代のアンナンのコイン相場は足元おちついていますが、いずれまた評価を高めてゆくと店主は思います。
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■サイズ:直径35ミリ、重さ約18グラム
■本貨は、アメリカの大手鑑定会社であるNGC社の鑑定ずみケースに入っており、真贋は同社によって保証されておりますのでご安心ください。
■ゆうパック、もしくはクロネコヤマト便でお届けします。
■お支払いについて:本商品は[銀行振り込み]でお受けしております。
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