状態:未鑑定(EF+/極美状態+)
このコインは古代インドのカニシカ3世時代(AD367〜270年)に発行されたディナール金貨です。クシャン朝はインド北部から中央アジアあたりにあった国で、初代クジャラ・カドフィセス(紀元前1世紀頃〜紀元1世紀頃)以降、ヴィマ・タクト(在位AD80年〜107年頃)、ヴィマ・カドフィセス(在位AD107年〜127年頃)と続いた後、有名なカニシカ王(在位AD127年〜150年頃)の時代に最盛期を迎えます。
本貨はカニシカ王の5代あとカニシカ3世時代に発行されたディナールです。サイズは現代コインと比べると小さいですが、古代は金の産出量が少なくこれが標準的なサイズです。当時のインドは帝政時代のローマと交易しており、サイズを統一したと考えられます。当時のローマではアウレウスと呼ばれる金貨が使われていましたが、重量は本コインとほぼ同じです。帝政ローマ時代のアウレウスなら、この程度の状態で80万円をくだることはありません。
さてこのコインいついてです。
オモテ面はカニシカ3世の立像で、左右の手に一つずつの三叉の戟(さんさのげき)を持っています。ヴァスデヴァはスカートとブーツを履いており、クシャン朝がもっていた騎馬民族的な要素がうかがえます。
ウラ面はインドのヒンドゥー教の神のシヴァ(OHPO⇒写真8ご参照)の立像ですが、OHPOをシヴァ神ではなくゾロアスター教の「風神ウェーショー」だと考える人もいます(田辺勝美1992)。そしてシヴァの背後にはシヴァの乗り物である雄牛がいます。
この銘柄は高い部分が摩耗したのもが多いですが、本貨はカニシカ3世の着衣や顔だけでなく腕、足あたりまでしっかりと残っています。ウラはシヴァの顔、体、あと牛など刻印がはっきりしており摩耗もごく軽微です。クシャン朝のディナールにしては稀な高状態です。
クシャン朝のディナールは3代目のヴィマ・カドフィセス、4代目のカニシカの人気が高く高値を付けますが(注)、それ以降の時代でも本貨のような高状態は有望だと思います。
注)クシャン朝のディナール金貨は3代目のヴィマ・カドフィセスから始まります。
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■サイズ:直径21〜22ミリ、重さ約7.5グラム
■本貨は鑑定会社のケースに入っていない“裸のコイン”ですが、本物であることを保証いたします。どうぞご安心のうえお買い求めください。万一偽物と判明した場合、他の「ときいろ」の商品と同様、無期限に返品を承ります。
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