□状態:NGC-MS62(UNC-)
オーストリアのハルで1686年に発行された2ターレル銀貨です。
オモテ面は神聖ローマ皇帝レオポルト1世の肖像、ウラはハプスブルグ家の紋章「双頭の鷲」です。
クラウスのカタログ(Standard Catalog of World Coins 7th Edition)によりますと、本貨の価格ガイダンスはEF40クラスで1650ドルですが、それ以上の掲載はありません。
さてこのコインですが、拡大写真のように全体的にコンディションは良く、肖像の出っ張った部分(眉や髪の毛)もさほど摩耗していません。同様にウラ面の鷲の顔、羽あたりも目立った摩耗はみられません。6番目と8番目の写真のように、特にウラ面の上の方がわずかに歪んでいますが、これは本貨がローラーダイ(ローラー状の刻印機)で造られたからです。
注)ローラーダイ:むかしの洗濯機についていた水を絞るローラーと同じ原理の治具で、刻印を施したローラー状の金属に、ひら金(コインになる金属の板)を通すことによってウラオモテ同時にデザインを圧刻しました。コインの元になる金属をローラーに通すため、できあがったコインに歪みが生じることもありますが、それもこの時代のコインの風合いとして好まれます。
フィールド部分を含め全体的に経年による落ち着いたトーンが乗っており、このコインに重厚感を与えています。歴代の持ち主が磨くことなく大切に引き継いできたことがわかります。直径も47ミリほどあり、2ターレルならではの重厚なコインです。なおNGC社によってこの銘柄は46枚鑑定されていますが、分布は以下の通りです。
MS65: 3枚
MS64: 3枚
MS63: 8枚
MS62: 6枚 ←ココです
MS61: 6枚
AU58: 11枚
以下9枚
この時代の2ターレルは発行枚数が少なく希少品です。市場への出現頻度は1ターレル100枚に対して2ターレルは1枚程度ではないかと思います。1ターレルも割安感が強いですが、2ターレルはそれ以上に割安感があると店主は思います。
なお本貨はNGC社の大型ケースに入っていますのでその点ご注意ください、ケースのサイズは164ミリ×124ミリです。
■サイズ:直径約47ミリ、重さ約56.5グラム
■本貨は、アメリカの大手鑑定会社であるNGC社の鑑定ずみケースに入っております。真贋は同社によって保証されておりますのでご安心の上お買い求めください。
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■お支払いについて:本商品は銀行振り込みでお受けしております。
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